主に硬い素材を粉砕するときに課題となる「粉砕時間」。
ボールミルの場合は単純にボール数を増やせば時間の短縮が多少図れますが、材質の硬度があるゆえに、ミル内部の摩擦・摩耗も激しく、ライナー交換が早めに必要になるというデメリットがあります。
これらの粉砕時間・メンテナンス性といった点は振動ミルが解決しやすい課題です。
粉砕のスピードを大きく左右するのが、回転によって生み出される衝撃力と摩擦力です。高速回転を活用したミルでは、粒子同士や媒体との衝突エネルギーが飛躍的に増大し、通常であれば長時間を要する硬質原料でも短時間で処理が可能になります。
回転数や振動数を調整することで粒度の分布をコントロールできるため、目的に応じた粉砕プロセスを実現できる点も大きな特徴です。
短時間での粉砕を可能にする代表的な方式には、衝撃力を活かすピンミルや、圧縮空気などの流体エネルギーを利用するジェットミルがあります。
ピンミルは粒子を衝突させて微細化するため処理速度に優れ、ジェットミルは摩耗部品が少なく、異物混入のリスクを抑えながら高い粉砕性能を発揮し、これらは効率的ですが処理能力やランニングコストが異なるため、用途や原料特性を踏まえた機種選定が重要になります。振動ミルはこれらの特性をバランスよく取り入れた方式として、幅広い産業で活用が進んでいます。
粉砕の効率を考えるうえで無視できないのが、一括処理と連続処理の違いです。バッチ式のミルは一度に大量の原料を投入できる利点がありますが、工程ごとに切り替えが必要で、処理全体のリズムに影響を与えることがあります。
これに対し、連続処理タイプのミルは原料を途切れなく投入・排出できるため、トータルのスループットが向上し、安定した時間効率を確保できます。振動ミルはバッチ式でありながら処理スピードが速く、適切な運用を行えば従来の課題を補える点で高く評価されています。
短時間での粉砕を実現できる振動ミルを導入すれば、生産効率が大幅に改善され、同じ時間内でより多くの処理が可能となります。
全体の稼働時間を抑えられるだけでなく、オペレーターが機械に張り付いて監視する時間も短縮できるため、人件費の削減や労働環境の改善につながり、特に多品種少量生産や需要変動の激しい業界では、この効率性が競争力強化の大きな武器となります。
短時間で均一な粒度を得られることは、品質の安定化に直結します。粒度分布が安定していることで製品の性能ばらつきが減少し、製造ライン全体の信頼性が高まります。
粉砕時間の短縮によって過粉砕や発熱による原料劣化を防ぎやすく、ロス削減や原材料コストの抑制にも効果があります。こうしたメリットは長期的に見れば、単なる処理スピード向上以上の経営的価値をもたらします。
バッチ式の振動ミルです。このミルはシンプルな筒状の粉砕筒を持ち、側面のカバープレートにある排出バルブから処理物を排出します。
投入設備と排出設備はフレキシブルチューブで接続できるため、投入から排出までの自動化も簡単に行えます。
粉砕筒の内部には余分な構造物がないため、洗浄がしやすく、セラミックなどでの保護(ライニング)も可能。駆動部はユニット化されており、メンテナンスも簡単です。
ダイヤモンドの硬度は7140〜15300(HV)と高いのですが、瞬間的な力には弱いので、ボールミルの10〜20倍の粉砕能力を持つ振動ミルであれば、容易に粉砕が可能です。
ボールミルを使用しているときは、研磨剤で粉砕筒の消耗が激しいという課題もありましたが、振動ミルの粉砕筒内には突起物が一切なく、ライナー交換が容易なため、ラインを長期間止めずに対応が可能です。
硬い原料のため、強い衝撃力を必要とする電子材料の素材ですが、昨今の需要増などが要因となって、使用しているボールミルでは生産が追いつかないという課題がありました。
振動ミルであれば粉砕力が高く、生産量を増加することができます。
またジャケット冷却による粉砕熱の抑制も可能なため、パワーが強い=熱が発生しやすいというよくある問題もクリアされます。
1961年に国内初となる振動ミルを発表。以来、振動エネルギーを活用した粉砕機・乾燥機の業界を牽引してきました。
設計段階から完全オーダーメイドで行い、その後の製作、試験、配線・配管などの据付施工までワンストップで対応しています。