中央化工機に
問い合わせる

振動ミルの原理を解説

※このサイトは中央化工機株式会社をスポンサーとして、Zenken株式会社が運営しています。

振動ミルとは?基本構造と用途

振動ミルは粉砕筒(チャンバー)を高周波で円振動させる機械式粉砕機です。筒内にはボール・ロッド・シリンダービーズなどの粉砕媒体が最大70%程度まで充填され、振動による衝撃(impact)、摩擦(attrition)、圧縮せん断(compression & shear)が同時に発生します。媒体径・材質、振幅、周波数、筒の形状を調整することで粗粉砕(数 mm)からナノ粉砕(d50≒0.1 µm)まで対応可能です。

代表的な構造は次の4ユニットで構成されます。

用途は電子部品用フェライト粉末、LIB(リチウムイオン電池)正極材、医薬品API、セラミックスラリー、キャタリストキャリアなど多岐に渡り、短サイクル開発から連続生産ラインまで採用が進んでいます。特に「高純度・高比表面積・均一粒度」が求められる分野ではボールミルに代わる主力機として位置付けられています。

振動ミルの粉砕原理とは?

振動ミルの粉砕エネルギー密度はボールミルの3–5倍と言われます。筒は円形軌道を描き、媒体は壁面と衝突しながら“ロール→ジャンプ→インパクト”運動を繰り返します。このとき媒体と原料粒子間には

が作用し、粒子内部の破砕エネルギー密度(E)は

E = ½·m·(2πfA)2

(m:媒体質量、f:振動周波数、A:振幅)で近似されます。周波数や振幅が大きいほどEは指数的に増加するため、同一処理時間でボールミルより微細化が進みます。

さらにメカノケミカル効果が生じやすく、金属粉末への固相合金化、酸化物の還元、表面改質など「粉砕しながら化学反応」を進めるプロセスでも重宝されています。

代表的な運転モード(乾式/湿式)

振動ミルは乾式湿式の両立運転が可能です。以下に特徴を示します。

運転モード特徴主な用途
乾式
  • 媒体衝突エネルギーがダイレクトに粒子へ伝達
  • 助剤(ワックス・ステアリン酸塩)で凝集抑制
  • 装置が簡潔で連続ライン化が容易
セメントクリンカー・酸化チタン・金属粉末の粗〜中粉砕
湿式
  • スラリー比重が媒体運動をダンピング、高温上昇を抑制
  • 分散剤・溶媒選定により再凝集を防ぎナノ領域へ到達
  • 気密構造で酸化・揮発性原料にも適合
LIB正極材・医薬品APIナノ化・顔料インクの分散粉砕

湿式時の固形分濃度は20–60 wt%が目安で、粘度が500 mPa·sを超えると循環式ビーズミルとのハイブリッド運転が推奨されます。

高エネルギー型 vs 低エネルギー型の違い

項目 高エネルギー型(例:CD型二段振動ミル) 低エネルギー型(例:FV型フラット振動ミル)
駆動仕様 二段筒+上下逆位相振動
振幅5–7 mm/25–30 Hz
単筒+偏心モーター
振幅2–3 mm/12–18 Hz
粉砕到達粒径 d50 = 0.2 µm(LiCoO2、20 min) d50 = 3 µm(炭酸カルシウム、30 min)
処理能力 0.1–2 t/h(連続式) 1–8 t/h(バッチ・連続)
長所 ナノ粉砕・メカノケミカル・粒度分布の狭さ エネルギー消費低・メンテ容易・ライナー寿命長
短所 媒体摩耗大・騒音高・装置コスト高 ナノ領域は困難・処理時間が長い

高エネルギー型は媒体摩耗が課題ですが、近年は高硬度ジルコニアビーズや窒化ケイ素ボールの適用で摩耗粉混入量を従来比1/4に低減した報告があります(中央化工機テクニカルレポートNo.68, 2024)。

まとめ

振動ミルは短時間粉砕・均一粒度・メカノケミカル反応を同時に実現できる高機能粉砕機です。乾式モードでは低コスト大量処理、湿式モードではナノレベル微粉砕が可能で、運転パラメータ(振幅・周波数・媒体径・充填率・スラリー濃度)を最適化することで多様な原料にフィットします。

選定のポイントは

これらを踏まえ、高エネルギー湿式型でナノ粉砕を狙うのか、低エネルギー乾式型で量産性を優先するのかを検討してください。

SPONSORED BY
時短/コンタミ0/省メンテ
の3役揃えた振動ミル
中央化工機㈱とは

1961年に国内初となる振動ミルを発表。以来、振動エネルギーを活用した粉砕機・乾燥機の業界を牽引してきました。
設計段階から完全オーダーメイドで行い、その後の製作、試験、配線・配管などの据付施工までワンストップで対応しています。