どの業界でも嫌われるコンタミネーションですが、粉砕の現場でも同様です。
粉砕媒体(ボール、ロッド、ビーズなど)が摩耗することで、媒体の一部が粉砕されている材料に混入することがあります。
とくにボールミルの場合はボールと粉砕物、内壁の衝撃で粉砕を行うため、その分媒体の摩擦も大きくなり、混入しやすくなります。
硬い素材を粉砕しようと思うと、媒介の数も増え、よりコンタミの危険性が増すという課題も。
ナイロン素材の媒介を使えば、当然金属コンタミは防げますが、その分粉砕に時間がかかってしまうというデメリットがあります。
振動ミルの場合は振動による衝撃での粉砕が行われるため、ボールミルの10〜20倍ほどの粉砕力があり、摩耗を低減しつつ、硬い素材の短時間での粉砕を叶えることができます。
ミルの内壁やライニングが摩耗することで、その材料が粉砕物に混入する原因となります。
金属コンタミを防ぐには、粉砕筒内部をアルミ加工(アルミナライニング)することが一般的ですが、ボールミルの内部は凹凸があり、加工費用が高くなる傾向にあります。
振動ミルはボールミルよりも本体の費用は高いですが、粉砕筒の内壁に凹凸がなく、アルミなライニング加工が手軽です。
粉砕前に材料を投入する際、外部からの異物が一緒に投入されることがあります。とくに、材料の前処理が不十分な場合や、周囲環境に粉塵が多い場合にリスクが高まります。
この課題はボールミルであっても振動ミルであっても、原料投入・粉砕・排出を自動化することで防止することができます。
ミルや粉砕媒体を使用する前や、使用後に十分な清掃を行わない場合、前回の粉砕プロセスで使用された材料が残留して、新たな材料に混入することがあります。
ボールミルは動きの性質上、粉砕筒内部に素材や媒体が付着しやすく、丁寧な清掃を行わないとなかなか取ることができません。振動ミルは振動による衝撃を活かすという特性や粉砕筒のシンプルな構造により、ボールミルに比べて内部に素材の付着がしにくくなっています。
ボールミルのメンテナンス性についてはこちらのページで詳しくご説明しています。
積層セラミックコンデンサ(MLCC)生産のための微細化加工工程において、大量生産かつ金属コンタミNGでしたが、使用しているボールミルでは生産量と金属コンタミ防止の両立に限界がありました。
そこでアルミナラインイングを行った振動ミルに入れ替えを行い、混入を防止。結果的に振動ミルの耐摩耗性によるランニングコスト低減も実現することができました。
工業用の大量生産の過程で粉砕媒体の摩耗による金属コンタミが原因でラインの停止が起こっていたことから、振動ミルへの入れ替えを実施。
金属コンタミを防ぐためにセラミックスのアルミナレンガによるライニング、ボールはアルミナボールを使用し、加えて原料投入〜排出までの自動化運転を導入し、人的コストを軽減。またジャケット冷却も取り入れ、粉砕熱を抑制することで熱による風味の劣化を防ぎながら大量生産を可能にしました。
振動乾燥機の製造で名を馳せる中央化工機社の振動ミルは、ライナー素材が豊富かつ、ライナーの交換が容易。重機を使用せずに交換ができます。
粉砕能力はボールミルの10~20倍ながら、摩耗性は低く、金属コンタミの可能性はボールミルよりも低くなります。
1961年に国内初となる振動ミルを発表。以来、振動エネルギーを活用した粉砕機・乾燥機の業界を牽引してきました。
設計段階から完全オーダーメイドで行い、その後の製作、試験、配線・配管などの据付施工までワンストップで対応しています。