ボールミルは粉砕機の主流として広く使用されていますが、メンテナンス性においては課題が多々あります。
その原因や、そういった課題を振動ミル導入で解決した事例をご紹介します。
ボールミルのメンテナンスが大変な理由は、その内部構造と動作原理に密接に関連しています。
ボールミルの粉砕筒内壁には、粉砕された材料が付着し、中々剥がれなくなります。
この堆積物を取り除かないと、効率が低下して異常振動や故障の原因となるだけではなく、混入の原因ともなるため、日々の清掃は欠かせません。
しかし、ボールで粉砕するという性質と衝撃力、粉砕筒の凹凸がある内部構造などの要因が重なり合い、内壁にこびりつき、清掃の時間もかかっているはずです。
ボールミルは、鉱石やその他の材料を粉砕するために回転するシリンダー内部に多くの研磨媒体(ボール)を含んでいます。
これらのボールは材料をすり潰す際に非常に大きな摩耗を受けます。
その結果、ボールやライナー(シリンダーの内壁に取り付けられた保護装置)が劣化し、定期的に交換や修理が必要です。
この摩耗はボールミルの効率を低下させるため、定期的な点検と部品の交換が不可欠です。
ボールミルの内壁にはライナーが装着されており、これが摩耗すると交換が必要になります。
ライナーの交換は手間がかかり、ミルのサイズや種類により作業が複雑で時間がかかることがあります。
とくに金属など、ライナーが摩耗しやすい材料を粉砕しているときは、交換頻度も高くなります。
大型のボールミルでは、ライナーの重量が重く、交換作業が非常に大掛かりになるため、専用の装置やクレーンが必要で、都度ラインを止めて行っているはずです。
ボールミルの回転部分には軸受が使用されており、これらの軸受には適切な潤滑が必要です。
潤滑が不足すると軸受が損傷し、ミル全体の故障につながります。潤滑油の交換や供給システムの点検も定期的に行う必要があります。
以上のように、ボールミルはその構造上、摩耗や損耗が激しく、定期的なメンテナンスが求められるため、維持管理が容易とは言い難く、不便を感じる場面も多いのではないでしょうか。
電子材料や研磨剤を生産する化学会社では摩耗性がある原料を粉砕するために、粉砕機の消耗が激しく、部品交換が頻繁に起こっていました。
中央化工機の振動ミルは粉砕筒のライナーを高張力鋼板、ハイマンガン鋼板などの耐摩耗性のある素材に変更することで、交換頻度を低減することができました。
ライナーの交換自体にもボールミルのように重機を使用しないため、交換の手間が少なく、かつ大規模メンテナンスの頻度が下がっています。
日々の清掃の面で言うと、振動ミルはライナー内部に凹凸がないため、内壁への粉砕物の付着も少なく、ボールミルに比べると清掃が容易ということから、清掃工数も減少しています。
このようにライナーや部品交換、日々の清掃工数を振動ミルであれば削減可能です。
振動ミルのメンテナンス性の高さは、その構造に由来しています。
振動ミルは、ボールミルと比べて粉砕媒体(ボールやロッド)やライナーの摩耗が少ない傾向があります。
高周波の小さな振動を利用して粉砕を行うため、ボールが素材と接触する回数が多いものの、ボールミルに比べて瞬間的な衝撃力は強くとも、すりつぶすような衝撃力は比較的小さいです。
このため、部品の摩耗が抑えられ、交換や修理の頻度がボールミルよりも低くなります。
構造が比較的シンプルで、内部の設計も直線的な配置が多いため、清掃や部品交換が容易。
とくに、振動ミルでは複雑なライナー交換が不要な設計のものもあり、メンテナンスが簡単です。
また、ボールミルと異なり、大型のライナーを交換するための重機が必要ないことが多いです。
振動ミルは、ボールミルと比べて粉砕された材料が内部に蓄積しにくい設計になっていることが多いです。
振動によって粉砕された材料がミル内部に均等に分散され、詰まりにくくなっています。
そのため、内部のクリーニングが容易で、ボールミルほど頻繁に掃除する必要がありません。
1961年に国内初となる振動ミルを発表。以来、振動エネルギーを活用した粉砕機・乾燥機の業界を牽引してきました。
設計段階から完全オーダーメイドで行い、その後の製作、試験、配線・配管などの据付施工までワンストップで対応しています。